ペルー(10)パッキングハウス(選果場)

バナナは畑(というか森)から収穫されてくるとすぐにパッキングハウスへ運ばれてくる。バナナ畑の隣、というより、バナナの森の真ん中のちょっとした広場、という感じの立地に、ほんとに簡単な施設があった。Ws000008

プールと秤(はかり)を蚊帳のような防虫のネットで囲んである。簡単に言うとそれだけ。ここまで生産者は馬にのってやってくる。

バナナが運ばれる、洗われる、量られる、箱に詰められ、トラックに積まれる。以上終わり。驚くほど簡単だ。Ws000001

  

 

でもここは有機栽培バナナのパッキングハウスなので細かに厳しい。パッキングハウスに入るためには手洗い、消毒。何秒間指定された洗い方で手を洗う、とそこまで決められている。必ずペーパータオルで手を拭く。徹底している。

 

 

 

少し離れたところには簡易トイレが設置されている。森の中にトイレである。Ws000000一見ナンセンスなようだが衛生的な環境を保つことで病害虫の発生などを防ぐ意味もある。写真奥がパッキングハウス、手前左がトイレ。

 

 

 

 

 

 

 

まず高圧洗浄器で吊るされたバナナを洗う。付着した汚れ・虫などを洗う。        Ws000002_3 Ws000004_3 

次に水をはった洗浄槽でまた洗う。 

この水は飲用できるきれいな水。昔言われていた農薬漬けのプールなんて今はない。

バナナを水にくぐらせた後、筆と虫眼鏡を使い隅々までチェック。Ws000005

虫の卵でも残っていると大変だ。そのまま輸出され日本についた時点で虫が発見されると、日本の法律(植物防疫法)により「くん蒸処理」をされる。日本にいない生物が国内に入ると日本の生態系に影響を及ぼすからだ。「くん蒸」はガスを使い虫をいぶって退治することで、そのガスが「農薬」とカウントされるので、「有機栽培」の認証が降りないのだ。もちろんそのガスはバナナには全く残留せず、問題ないのだが(普通のフィリピンから来る一般のバナナはくん蒸されていることが多い)

日本の港の抜き打ち検査でたまたま見つかりくん蒸にあうと、そのとき日本についたバナナは全部「有機」じゃなくなる。その時は栽培方法は全く同じでも同様にお届けできないので泣く泣く「こだわり栽培バナナ」という名前でお届けをしている。

それをなんとか少しでも防ぐために、ここでの虫眼鏡&筆での洗浄、検査は非常に大切なのだ。私も何房かやらせていただいたが、非常に地道な作業だ。でもみなさん明るくまじめで、的確に仕事をこなしていた。Ws000006

その後計量して箱詰め。バナナは1房を「ハンド」という単位で表す。バナナは手に似ているから、だと思う。バナナの実の大きさで一箱に4ハンド~6ハンドくらいのものを入れる。日本(などの輸入国)に入ってから500gなどの量目に調整され、パックされる。

 

ここの選果場が、人の手がバナナに触れる最後となる。トラックで輸送され、船に積むために集荷場へ運ばれる。 Ws000007_2

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ペルー(9)バナナの収穫

目の前でバナナの収穫を見せてもらった。

二人がかりで収穫。はしごを使いバナナの実がなっている根元から切る。Ws000001_2

 

落ちてしまわないようにあらかじめ紐をつけ、下に下ろしバナナの房と房の間にクッションを入れる。バナナが傷つかないようにするためだ。

   

  

 

その後包まれていた袋に包みなおし、肩に担いで畑の隣の選果場へ運ぶ。

 

 

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機械も装置もなく、ただただ人力だった。Ws000003_3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このバナナがはるか遠く日本へ来るのだ。こんなにこんなに遠い、南十字星輝く正反対の異国から。ここで収穫されて、洗われて、選別されて、箱詰めされて、船に積まれて。日本の港につくと、それがバナナ加工室に運ばれ、入れられて黄色く色づき、センターへ入れられ、箱へセットされ、トラックで運ばれ、組合員さんの家に届く。Ws000000_7

 

当たり前に食卓にある、いつものあの有機栽培バナナは、ここでこうやって出来ている。

じーんとしてしまいました。

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ペルー(8)バナナ畑・・・ようやく会えました。

初めて入ったバナナ畑は、ジャングルのようだった。Ws000002 

朝はけっこう冷えるのに、日中はとっても暑い。バナナ園地の中は日陰になっているので、少しほっとするが、分からない羽虫が飛んでおり、まとわりつく。鬱蒼と繁るバナナの木(草)の中を、生産者の後についていく。

途中、木の板をかけただけの橋で用水路を越えたり、足元の折れたバナナの木に躓かないように歩いていくと、バナナが袋に包まれて、いくつもいくつもぶらさがっていた。

地面は枯れ葉枯れ草でいっぱいだった。

ここのバナナ園では農薬は一切使っていない。また化学肥料も一切使わず、水草やヤギのふんなどを発酵させた堆肥を土へ施している。それだけなのだ。ペルーにはバナナの大敵であるブラックシガトガ病という病気がない、ということもあり、農薬を使う必要がない。Ws000001

また、そもそも農薬は高いので、経済状態からも無理して積極的に買わない(買えない)という事情もある。今まではフィリピンで有機栽培バナナが多く作られていたが、フィリピンは高温多湿で病害虫の発生も多く、有機栽培をするのに厳しい環境なのだが、ペルーは環境そのものが有機栽培をしやすいんだ、と分かった。地面は枯れたバナナの草・木・葉・実などがいっぱい。それがそのまま土に帰る。次のバナナの栄養になるのだ。まさに「循環」。

フィリピンに何度も行っているさすけさんは、完全に整備されているフィリピンとの違いにびっくりしていた。フィリピンのバナナ園地はきれいに整列して植えられているそうで、このペルーのあちこちから不規則に生えWs000003ているジャングルバナナ畑は違いすぎるようだ。

右の写真はみんなで生産者の話を聞いている様子。暑いのにみんな長袖。なんとなくここで虫には刺されたくはないのだ。

物音が近づいてきた。収穫作業が始まるようだ。

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ぺルー(7)オフィス、昼食、トランポリン

前夜の豪華ディナー(もちろんセビッチェ)から一夜明けた月曜日、ピウラはやはり快晴だった。今日からいよいよバナナ園地視察・訪問だ。

Ws000001レンタル運転手くんの運転する車で、まずはバナナ生産を統括管理している生産管理会社(グスターボが属する会社)へ訪問。ここまでがまず遠い。ごみごみした町をぬけ幹線道路に出ると、すぐに両脇はブッシュ状態の乾燥した荒地が広がる。途中ハイウェイに乗り、レンタルくんが快調に飛ばすこと1時間。到着。 写真は高台から見た町並み。

 

 

建物の中は近代的で、ここに着くまでの屋根のない家々とはとても差があった。ここの2階で、産地の概要、バナナ園地の説明、生産者について、管理会社のラファエルから説明があり、こちらからも質疑が始まった。通訳は引率のフリオさん。フリオさんが英語でグスターボに質問し、グスターボがラファエルにスペイン語で聞く、という会話。Ws000000 同じ人間なのに、目の前にいるのに、言葉が全く通じないって不思議だなぁ、すごいなぁなどと感心しつつ、質問のタイミングを狙っていた。写真左がグスターボ、右がラファエル。けっこう若いらしい。

私は意気込んでいた。あれも聞こう、こんなことも、と思い巡らせていた。しかし、千の風さんや、先輩バイヤーのお二人から繰り出される高尚な質問に関心するのみで、そしてその回答をメモするのみで、精一杯だった。私が聞こうと思っていたことは、千の風さんや輸入商社のさすけさんが既に知っており、私の疑問は英語に翻訳されることすらなく、日本語だけで充分に片付いてしまった。情けない。Ws000000_2右の写真はオフィスからの眺め。

ある程度の事前情報を得、いよいよバナナ園地。車に再び乗り込み、いざ!出発!

 

 

車で走ること5分。到着した場所は、薄暗いレストランだった。そこで少し早めの・・・・・・以下省略。

 

 

おかげさまで満腹になり、ようやくバナナ園地に向かう。

幹線道路はなんとなく舗装されている。砂で境目が良く分からない。人の往来も頻繁で車道ぎりぎりまで人がいる。その脇をレンタルくんは素晴らしいスピードで突っ走る。

途中わき道に入り、用水路に沿った道を走る。これがまた悪路で、その上スピードは緩まない。さらには大きなダンプやローリーとすれ違う。比喩ではなく、車に乗っていて空中に浮いたのは初めてだった。

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走るトランポリンと化したレンタカーは、やがて鬱蒼と繁る藪のなかへと入っていく。鬱蒼と繁る藪・・・これがバナナの木(草)との出会いだった。ここから先が今回の目的地、園地と選果場(パッキングハウス)なのだった。

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ペルー(6)畑に入る前に・・・有機栽培って?

■2日目 バナナ園地目指して■

●有機栽培って?有機栽培バナナって??Photo_3

 畑に入る前にちょっとお勉強。

 

 有機栽培バナナは、コープ東北サンネットの共同購入紙面で毎週取り扱っています。

 

 「有機栽培」は・・・、千の風さんが45文字でまとめてくれました。  

「植付け前3年以上、そして栽培中も禁止された農薬・化学肥料を使用しない田畑で栽培された農産物」。

 

そしてコープの有機栽培バナナはその条件に沿って栽培されています。スイレン(川藻)やヤギフンを発酵させた堆肥をふんだんに使った土壌で栽培されています。

 

その上、ここペルーのピウラは、味のいいバナナをつくる気候的な条件もそろっているんです。一つ、降水量が非常に少ない。冒頭にも書きましたが年間約20~50mmしか雨が降りません。なんと仙台の約1週間分!その上南米なのに夜が寒い。随所にはさんでいますが、夜はほんとに肌寒かったんです。年間を通して夜はいつも20℃を下回る(でも昼はいつでも暑い!)。夜が涼しいので、じっくり時間をかけて熟していくこと(未熟バナナが少ない)、バナナの実に含まれるデンプンが通常よりも多く作られそれが糖分に変わること、などにより味がよくなる、といわれています。

 

有機栽培は本当はとってもとっても細かく厳しく決められていて、バナナを袋に入れるだけのことでも、「有機栽培農産物取り扱い免許」がないと出来ないのです。A4の用紙にびっしり8枚の決まりごとがあります。それを破ると法律(JAS法)違反になり厳しい罰則が科せられます。45文字にまとめた千の風さんはさすがです。

 

 この旅日記は有機栽培については基本的なことしか触れません。あくまで農産の素人が初めて行った地で感じたことをそのまま書く与太話中心の旅日記というスタンスで書いていますので、物足りないところがたくさんあるかとは思いますが、何卒ご容赦下さい。ペルーというはるか彼の地が身近になれば、というそんな思いで書き続けていこうと思っております。

 

 

 

では、いざ園地へ。

 

 

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